「AHA」と「BHA」

こすらないピーリングの主役は「AHA」と「BHA」

ピーリング化粧品で使われる主成分は「AHA(アルファヒドロキシ酸)」と「BHA(サ
リチル酸)」。タンパク質を分解する働きがあるので、肌にのせているだけで角質を溶かしてくれます。ゴシゴシこする必要はありません。

【AHAとは】

 
「α-Hydroxic acid」別名フルーツ酸。AHAはクエン酸、グリコール酸、リンゴ酸、乳酸の総称であって、1つの成分を指しているわけではありません。フルーツやサトウキビ、発酵乳などから作られます。

【BHAとは】

 
指摘
ピーリングに使われるのはサリチル酸マクロゴールとサリチル酸エタノール。皮膚の角質をやわらかくする角質柔軟効果だけでなく、美白効果と皮膚の再生効果があるので、クリニックでのケミカルピーリングでは人気があります。また、殺菌効果があり、水虫やニキビ、イボの治療にも使われます。

※BHA(サリチル酸)は肌への刺激が強いので、化粧品への配合は0.2%までしか認められていません。皮膚科でのケミカルピーリングにのみ使われています。

AHAのはたらき

AHAには5つのはたらきがあります。

  1. 肌のタンパク質を溶かして、蓄積した古い角質や皮脂を取り除く
  2. 角質層の保湿力をアップさせる
  3. コラーゲン繊維の成長を刺激して、肌の弾力(スプリング機能)を上げる
  4. 皮膚細胞の新陳代謝(ターンオーバー)を活発にする

この4つのはたらきを利用して「ホームピーリング」に使われます。
皮膚科で行われる「ケミカルピーリング(皮膚剥離法)」の場合はさらに

5.強く作用させると角質層の細胞同士の結合をゆるめて、角質細胞をばらばらにする

という作用が加わります。

※AHAのパワーは、濃度とpH値、作用時間に応じて変化します。皮膚科で行うケミカルピーリングでは20 ~80%の濃度、家庭でのホームピーリングでは10%以下の濃度で使われています。

AHAを構成する4つの有機酸

クエン酸

レモンなど柑橘類などに含まれる有機酸の一種。清涼飲料水や加工食品に食品添加物として使われ、疲労回復系サプリメントにも多用されます。
炭酸カルシウムを溶かすことから家庭内の水回りの掃除にも役立ちます。

※化粧品の成分表では、レモン果汁やオレンジ果汁、ライム果汁、グレープフルーツ果実エキスなどと表記されていることもあります。

リンゴ酸

リンゴやブドウ、ワインに含まれる、オキシコハク酸のこと。爽やかな酸味が特徴で、食品添加物(酸味料、pH調整剤、乳化剤)として食品加工にも利用されています。
※化粧品の成分表では、リンゴ果実エキスとかブドウエキスなどと表記されていることもあります。

グリコール酸

別名ヒドロキシ酢酸。サトウキビ、テンサイ、パイナップルやブドウに含まれます。
肌への浸透力が高いため、ケミカルピーリングではほとんどがグリコール酸を使用し、医師が濃度を調節して使う。シミ、シワ、たるみの改善に役立ちます。

乳酸

ヨーグルトなどに含まれる有機酸の一種。ピーリング剤としてはグリコール酸より効き目がおだやかで、角質を柔らかくするだけでなくメラニン色素が原因のシミ・くすみ、肝斑の抑制にも効果があり、美白ケアに向いています。

ピーリングをするなら、皮膚科?家?エステ?

考える女性

ピーリングは肌の角質層に直接働きかけ、肌本来の美しさを取り戻す積極的なスキンケア。ニキビやニキビ跡の治療、毛穴の開き・黒ずみの改善、肌荒れの改善、シミ・肝斑・くすみの改善、シワ・たるみの予防に効果があります。こんないいことづくしのピーリング。実は家だけでなくエステや皮膚科でも受けることができます。

<皮膚科でのピーリング>

最も効果が高いのは、美容皮膚科で医師が行う「ケミカルピーリング」です。
AHA(グリコール酸)またはBHA(サリチル酸)を皮膚の表面に塗り、古い角質を剥離させ、老化した肌をよみがえらせます。医療のプロが診察し施術するのですから、その効果は間違いありません。
グリコール酸は家庭用よりも酸性度が高く、濃度20%程度が目安ですが、濃度は医師の判断で濃くしたり薄くしたりできるので、術前術後の状況を見ながら判断していくことになります。(美白が目的の場合は乳酸を使うこともあります)

 ただし、ピーリングは保険適用外なので自費診療。一回の施術で効果が出る場合もありますが、基本的には2週間に1度の施術を6~8回繰り返します。その後は1か月~1か月半に1度ぐらいの施術ということになり、期間も費用も相当かかるのをお忘れなく。

☆皮膚科でのピーリングで副作用が起きることも。

  • ほてり、赤み
  • ピリピリした刺激、ヒリヒリした痛み
  • 肌の乾燥、かさつき
  • 一時的にシミができる
  • 一時的にニキビができる

☆こんな人は皮膚科でのピーリングができません。

□妊娠中、授乳中の方
□化学物質アレルギーの方
□イボやヘルペスといったウイルス性の皮膚炎にかかっている方

<ホームピーリング>

 自宅でのホームピーリングはいつでも好きな時間に気軽にできるのがメリット。
いつもの化粧品に美容液を1本足す程度なので、お金も手間もかかりません。
また、ホームケア用の薬剤は酸性度が低く、肌への刺激も低く抑えられています。
取扱説明書をよく読んで正しい使い方をすれば肌トラブルを起こす可能性は低いでしょう。 

 ただし、専門家に相談せず自分で決めるセルフケアは効果が今ひとつ上がらないことがあります。
根深いシミやニキビ跡には効果が出るまでとても長い月日が必要になることも。

<エステでのピーリング>

 ケミカルピーリングとホームピーリングの中間にあるのがエステでのピーリングです。
費用、効果ともちょうど真ん中ぐらいと思っていて間違いありません。
エステティシャンは医師ではないので、カウンセリングの際によく相談をして、納得のいく範囲で施術をするのがよいでしょう。
エステではピーリング後におすすめの美白化粧品を置いているところもありますので、トータルでエイジングケアを目指す方には使い勝手がよいと言えます。

<ピーリング後の保湿とUVケアは必須>

ピーリングは術後のアフターケアがとても大切です。皮膚が薄くなり敏感になっているので、ゴシゴシ強く洗ったり、こすることはやめましょう。
また、乾燥しやすくなっているので、毎日たっぷりと保湿ケアを施しましょう。
皮膚が薄いと言うことは紫外線の悪影響を受けやすいので、日中は日焼け止めなどUVケアを毎日必ず行ってくださいね。